安全運転管理ふくおか 2018年 新春号
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◆発生日時◆発生場所◆事故状況●自転車の動きを決めつけて危険予測を怠った事故の発生状況事故の原因と防止策を探る突然、路側帯から車道に出てきて斜め横断を始めた中学生の自転車と衝突平日の午後4時ごろ片側1車線の道路Aさんは、得意先に向かうために乗用車を運転していたところ、前方左の路側帯を自転車に乗って走行しているBさん(中路側帯路側帯学生)を認めました。 Aさんは「自転車はそのまま路側帯を走行するだろう」と考えていたため、Bさんの動静にあまり注意を払わずに運転していたところ、Bさんは後方を振り返ることもなく、いきなり道路を横断し始めました。Aさんは、慌ててブレーキを踏みましたが間に合わず、衝突してしまいました。 この事故の原因は、Aさんが道路左を通行していた自転車が斜め横断してくることを予測していなかったため、十分な安全確認を怠ったことにあります。 自転車乗用者は、交通ルールを軽視したり思いがけない行動をとることがあります。とくに、Bさんのような中学生の自転車は、後方確認をせずにいきなり斜め横断をしてくる場合があることを予測し、たとえ自転車が道路左を走行している場合でも「横断してくるかもしれない」と予測して運転することが大切です。 Aさんとしては、自転車が急に横断してくるかもしれないと予測してスピードを落とし、ブレーキペダルの上に足を乗せて、すぐにブレーキが踏める状態で進行すれば、事故を防ぐことはできたかもしれません。 一方のBさんは、学校から自宅に戻る途中でした。いつも通行している通学路であり、車の交通量が少なかったことから、漫然と運転して「車は来ていないだろう」と思い込み、後方の安事故現場図BさんAさん   事故の原因と防止策を探る14事故はこうして発生した

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