安全運転管理ふくおか 2018年 新春号
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■安全重視を事業所内に定着させる■規程や制度を充実させる■職場内に管理者を補助する人を置くこうやって安全運転管理体制を確立しよう 安全運転管理を効果的にすすめるためには、社内に安全を重視する意識を醸成することが重要です。 そこで、もし事業所のトップや幹部が安全運転管理に理解を示さず、安全よりも利益を重視する傾向にあるのなら、それを是正することです。たとえば、重大事故が発生すれば、事業所は莫大な損害賠償責任を負い、企業イメージも大きくダウンすることを示し、安全運転管理の重要性を理解してもらうのです。 安全理念の理解を得られたところで、安全運転管理者の役割、権限等を明確にし、一定の予算をつけることが必要です。 さて、安全運転管理を社内に定着させるうえでは、規程を整備しておく必要があります。 規程には、 ①安全運転管理規程 ②運転者服務規程 ③車両管理規程 ④事故処理関係規程などがあり、事業所の運行実態に合わせて整備しておきましょう。こうした規程とともに、安全運転管理を効果的にすすめていくための、組織や制度を整備しましょう。代表的な組織としては、交通安全委員会があります。この委員会では、交通事故防止等に関する重要事項を審議・決定し、具体的な活動を推進していきます。委員会を組織することで、安全活動が全社的な取組みであることを印象づけることができます。また、代表的な制度としては表彰制度があります。これは、無事故無違反の運転者を表彰することによって、安全意識を高めることをねらいとしています。こうした管理をすすめていくためには、管理者一人が努力してもむずかしいと言えます。そこで、各職場に安全運転管理者を補助する立場の安全リーダーを任命し、管理や安全活動を職場で推進する役割を担ってもらいます。安全リーダーを設置することで、安全運転管理者の目が届かないところまで管理でき、運転者からの要望を聞く機会が多くなることから、安全運転管理もより実情に即したものとすることができます。  1.経営者(幹部)は安全運転管理に理解がある2.安全が経営方針のなかに盛り込まれている3.安全運転管理者に一定の役割・地位・権限が与えられている4.安全運転管理に対して一定の予算が与えられている5.安全運転管理に関する規程や帳票を整備して活用している6.各職場に安全運転管理者を補助する立場の人を置いている7.運転者に対する表彰制度を設け、活用している8.交通事故を起こした運転者に対する再教育を実施している9.事故や違反を確実に把握できる仕組みがある10.安全運転管理者の指示が運転者に確実に伝わっている評価ポイントハイ   9  安全運転管理体制

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